第2回全国医学生臨床推論GPレポート

第2回全国医学生臨床推論GP
2019年11月23日 すみのえ舞昆ホール(大阪市)

37大学・76 チーム・226人

秋晴れの大阪にこれだけの医学生が全国から集結し、臨床推論のNo.1の座を競います。

問題はケースカンファレンス形式で出題され、患者さんの主訴・問診・身体所見・検査結果などが次々と提示され、参加者が回答するのは疾患名のみというとてもわかりやすい形式で行われます。

しかし!さすがに日本の医学界を背負って立つ10人の先生方が選りすぐった症例です。すぐに疾患名がわかる症例などはひとつもありません。

与えられた5分間を最大限に活用し、チームメンバー3人の間で相談し、文献やネットを用いて症状や検査を掘り下げながら、病態生理を考え、患者さんの背景などあらゆる可能性を探り、疾患名を3つ考え出し、提出します。

そのように必死で頑張っても、クイズ後半戦では全76チームが全て不正解という問題が続出しました。厚生労働省のガイドラインに載っている疾患しか出ない医師国家試験との違いを改めて思い知らされ、総合診療、医療の幅広さ、深みというものを考えさせられる良い機会になったと思います。

一症例ごとに難しさに嘆息したり、正解に歓喜の声が上がったり、教育的な症例に感嘆の声が漏れるなか、全10題が終わり、最終結果が発表されました。なんと、3チームが同得点で並び、そこからサドンデス方式の追加症例が開始されました。

1題目は全員が正解で差はつかず、2題目へ。さて、みなさんは何の疾患がわかるでしょうか?

ここで点を稼いた島根大学が優勝の座をもぎ取り、以下、2位福井大学、3位富山大学となりました。

終了後の懇親会では、全国から来た医学生のみなさんや講師の先生方と、今日の問題について話し、医学生生活や、進路についての相談など、遅くまで交流が行われていました。

             

PQJとしては、来年5月30日に東京医科歯科大学で行われる医学生理学クイズ2020(PQJ2020)の参加募集を壇上で行い、多くの医学生が参加してくれることを約束してくれました。

このイベントを特別講演しているPQJを代表して、開催していただいたチーム関西代表の稲葉哲士さん、臨床推論GP代表の平賀英梨佳さん、チーム関西のみなさん、そして司会の松本謙太郎先生、志水太郎先生、素晴らしい症例を提示していただいた10人の先生方、スポンサーのみなさん、全国から参加していただいた医学生のみなさん、ありがとうございました。来年からもこの価値あるイベントが続くことを祈っております。

PQJ事務局長・大阪医科大学6年 井上鐘哲